Keiko's Yokohama Journal

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ビジネスの常識がまかり通らない不動産業界 ~家賃減額の交渉を巡って~

賃貸マンション

写真は本文とは関係ありません。

 

家賃減額に頑として応じない大家さん

今住んでいる賃貸マンションの更新時期が来月半ばに迫り、これを機に周辺地域の賃料や、同じマンションの別のお部屋の賃料を調べてみることにした。私は2LDKのマンションに住んでおり、マンションの築年数は31年。それと同じ条件で他のマンションを調べたところ、築年数がそれよりも短く、かつ家賃が安い所が結構あった。

また、驚いたのは、今住んでいる同じマンションで、間取りが全く同じである隣のお部屋の賃料が、私が払っている賃料よりも16,000円よりも安いことに気づいた。

私は角部屋に住んでいるので、他のお部屋よりも高いのは分かるが、では、市場では通常、どのくらいの賃料の差があるのか調べてみたところ、なんとたったの1,000~3,000円の違いだけだそうだ。念のため、少し規模の大きい不動産屋で確認したところ、やはり間違いないそうだ。

それで、管理会社を通してこの現状を伝え、大家さんに家賃を減額してもらうように頼んで欲しいとお願いしたところ、たった3千円の減額を伝えられた。とても納得できる金額ではない。

では何故、私の部屋だけが家賃がこれだけ高いのか、合理的かつ客観的な理由を教えて欲しい、と伝えたところ、はっきりとした理由が返ってこなかった。

そこで、管理会社に電話して色々聞いたところ、この大家さんがなかなか頑固な人で、市場動向やニーズに基づいて合理的に判断するのではなく、ただ下げたくないから、というような、ほぼ感情や感覚に基づいて決めているようで、一度決めたら頑として譲らないそうなのだ。

このような人は、いくらこちらが合理性と客観性を持って話をしても、健全な話し合いがそもそもできない人なので、こちら側がもう出ていくしかない。

その大家さんは60代を超えた方なのだが、このご時世において、未だに頭の固い、頑固な大家さんが存在しているのだ。

訳の分からない更新料を納得できないままに払う理不尽さ

アメリカからこの横浜がある関東地方に住み始めてつくづく疑問に感じるのは、2年ごとに生じる更新料だ。しかも家賃1か月分も支払わないといけないので、負担が非常に大きい。

調べてみると、この更新料というわけのわからない慣習は、関東地方と京都などの一部の地域のみで、大阪や兵庫県、名古屋ではこのような慣習はない。確かに、私が大阪に住んでいた時は更新料を払ったことは一度もなかった。

しかも、賃貸マンションの更新の手続きは紙ペラ一枚で済んでしまうのに、何故何万円(私の場合は10万以上)も払わなくてはいけないのか、いささか納得できない。

以前、管理会社にこの更新料というのは一体、何のために払うのか問い詰めたことがあるが、どうやらお小遣い稼ぎのようである。そんなものに、更新料という名目の下で大金を支払わされるのはまっぴら御免だ。

私は結構長く横浜に住んでいるが、2年毎にこのような理不尽な思いをしてお金を払うのが本当に嫌になってきたので、そろそろここを出て、更新料のない地域、もしくは物件に引っ越すべきなのかもしれないと思った。

更新料は当たり前ではない!もっと声をあげるべき!

関東だけしか住んだことのない友人にこの話をしたところ、更新料は当たり前でしょ、と言われてしまい、全然分かっていないな、と感じた。ところが、別の地域から引っ越ししてきた同じマンションの住民に聞くと、やはり更新料は払いたくないそうだ。

おそらく多くの人達は、不満を感じながらもしぶしぶ更新料を払っているのではなかろうかと察するのだが、そもそも更新料というのは法律で定められているものではなく、更新料という概念がない地域もある。契約書面上に記載されている場合は払わなくてはいけないのだが、本来、更新料という制度は存在せず、実際に過去に大阪では、更新料は消費者契約法に反して無効という判決が出ている。

通常のビジネスでは通用しないことがまかり通っている不動産業界

理不尽な家賃の差額や、はっきりした理由のない更新料を取り続けるといった慣習が多くの不動産屋で未だ横行しているようだが、こんなことは通常のビジネスであれば通用しないことだ。何故こんなことが許されているのか?それは私達消費者側が声をあげないからだと思う。

私は今回の契約更新については未だに合意に至っておらず、まだ返事はしていないが、来月までに条件の合う物件を見つけるのが難しいため、今回はしぶしぶ合意せざるを得ない状況になると思う。けれども2年ごとにこんな思いをするのはもう嫌なので、次の更新日まで次の引っ越し先を決めようと思っている。

合理的理由に基づかない家賃の設定や、わけのわからない更新料をなくすには、私達が声をあげ、そのような物件を選ばないことが重要であると思う。数は非常に少ないが、関東でも更新料が1~2万程度の所もあり(この程度の金額であれば、更新手数料としてなら納得ができる)、また、定期借家であれば更新料はいらない。そのような行動をとり続けることによって、業界が変わらざるを得ない状況に持っていく必要があるのではなかろうか?